人口減少が著しい県北地域で企業の活性化に学生の活力を生かすため、本年度スタートした「アイデア提案型インターンシップ」促進事業で、県は17日、常陸太田市山下町の県常陸太田合同庁舎で、参加学生7人に対する研修を実施した。学生は自ら決めた受け入れ先企業での取り組み内容や成果目標を確認、18日から約1カ月にわたって行われる本番に備えた。
学生を受け入れるのは県北地域の6社。参加学生は応募があった17人から各社との面接を経て7人に絞り込まれた。学生はそれぞれの企業で、ホテル宿泊プランの企画や食の新商品開発などの事業に挑戦する。
この日の研修で学生は、自らの企画やマーケティングなどの事業実現に向け、行動計画をそれぞれ策定。学生同士の質疑を通して互いの計画の課題を洗い出した後、成果目標を設定した。
講師を務めたコーディネーターで「県地域おこし協力隊」の若松佑樹さんと会沢裕貴さんからは「企画の案出しの目標数が足りない。数が質を生むので設定の倍は出して」と、学生に対し厳しい指摘も飛んだ。
林業・建設業の龍﨑工務店(常陸大宮市)で地域振興活動を発信するホームページを(HP)作成する山梨県出身で東洋大1年、小沢里奈さんは「地元の人とも交流し、外部者としての立場でどう関わっていくべきか学びたい」と話した。
同社は他社に先駆けて同日、インターンを開始。小沢さんは早速、同市立美和小5年生が間伐などを体験する森林教室に同行、HPに掲載する写真の撮影や取材を行った。