講演 和歌山大学 観光学部観光経営学科 准教授 大井達雄氏
とき 2014年9月27日(土)
場所 奈良県立大学
内容 観光庁発足以後,さまざまな統計調査が実施され,観光事業に関する地域分析を行うことが比較的容易となった。例えば,これまでの観光入込客統計は都道府県によって作成方法が異なっていたが,最近では共通基準に基づき公表されている。その結果,より客観的な比較研究が可能になった。
この講義では,宿泊旅行統計調査や観光地域経済調査などのデータを対象とし,それぞれの状況を経済的な視点から理解すること,さらに特化係数,寄与度・寄与率,相関・回帰分析などを使用して,実践的な統計分析手法を習得することを目的としている。
観光事業がもたらす地域経済への波及効果が大きいことは知られているが,経済波及効果の推計にはさまざまな制約があり,条件を変えると,その計測結果は大きく変化する特徴を有する。つまり,統計分析においては,結果の算出だけでなく,結果の解釈方法も重要である。間違った解釈を行えば,観光事業の方向性も誤ることになる。
【セミナー開催主旨】ICTの進展により生成、収集、蓄積などが可能で容易になる多種、多様のデータ(ビッグデータ)や国、自治体、行政法人、公益事業者が保有する公共データ(オープンデータ)の活用により新しいビジネス創出のきっかけサービスが期待されている。その活用についての現状、メリットや課題などを体系的に、具体的に、また先進自治体の事例や企業のソルーションビジネスを広く講演戴き観光事業の活性化を目指す。奈良県地域貢献活動助成事業として行われたセミナー「ビッグデータ、オープンデータの活用による観光事業の活性化」9講座の一つです。
【大井達雄氏のプロフィール】
1999年 立命館大学大学院経営学研究科博士課程後期課程修了,博士(経営学)
2003年~ 鈴鹿国際大学国際学部講師 2004年~ 藍野大学医療保健学部助教授(准教授)
2011年~ 和歌山大学観光学部准教授(研究テーマ)観光統計,企業不動産マネジメント